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作品タイトル
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みかん船
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別タイトル
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千代紙細工 みかん船 [サクラグラフ版]
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みかん舩 [パテベビー版]
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製作
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大藤信郎プロダクション
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作者・スタッフ
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原案操手 : 大藤信郎
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配給
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中央映画社
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巻数
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3
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公開年月日
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1927年3月11日
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封切
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武蔵野館
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浅草 東京館
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フォーマット
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35mm
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色
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白黒
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音声
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サイレント
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尺(長さ)
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725m
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略筋
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紀の国屋文左衛門は、江戸で蜜柑が少ない年に、紀伊の港から蜜柑を船で運び出し、一儲けしようと思い立つ。文左衛門は許嫁のおそでを残して、使用人とともに帆掛船で出港。雲の上では風の神が女房の山の神と暮している。文左衛門が蹴り上げた蜜柑箱が風の神に当たり、怒った風の神は嵐を起こし、船を沈めようとする。風の神の大団扇から出てきた妖怪が、空の水門を開け大雨を降らす。帆を下ろし風雨に備える蜜柑船。風の子の雷公が雷鼓を叩いて雷を起こす。嵐に翻弄される船から文左衛門は落ちそうになりながらも、やがて嵐は晴れて、蜜柑船は無事に江戸へ着く。大儲けした文左衛門は、おそでと一緒に、「沖の暗いのに、白帆が見える、あれは紀の国、みかん船」とかっぽれに浮かれ騒ぐ。
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解説
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オリジナルは35mmで3巻725m(18fpsで35分)。神戸映画資料館所蔵プリントは16mmサクラグラフ版(8分)と9.5mmパテベビー版(6分)の2種類がある。この2バージョンは再編集されたショットや字幕にかなりの違いが見られる。16mm版のタイトルは「千代紙細工 みかん船 大藤信郎作品」で、9.5mm版のタイトルは「文部省推薦映画 みかん舩」、クレジットは「原案操手・大藤信郎」。1927年3月に文部省推薦映画となり、価値及観覧種別は「娯楽的一般向き」、推薦番号は243。また封切日に関しては、従来『キネマ旬報』1927年3月21日号の「主要日本映画批評」に記載の「2月11日」となっていたが、正しくは「3月11日」の誤り。封切館も武蔵野館と浅草・東京館の同時公開で、副題も含めた新聞広告の題名表記は、武蔵野館は「みかん船 MIKAN-BUNE」、東京館は「紀文大尽 蜜柑舩」。なお渡辺泰の調査では「文左衛門が途中の島で村人たちがこま犬の怪物に村を荒らされていることを聞き、退治するエピソードがあったが、その場面をカットし、1930年『こま犬の眼』の題で公開。背景:大藤智江 切り抜き:大藤一江」とある。
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受賞歴
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文部省推薦
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リストID
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NAE0082
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掲載ページ
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196
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更新履歴
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制作クレジット、巻数、公開年月日、解説を更新、配給、封切、フォーマット、尺、略筋を追加 [令和6年度メディア芸術アーカイブ推進支援事業によるデータベース制作]