-
作品タイトル
-
月の宮の王女様
-
製作
-
横浜シネマ商会
-
作者・スタッフ
-
原案・脚色:青地忠三
-
作画:村田安司
-
録音:矢野弘
-
音楽
-
編曲並指揮:杉田良三
-
唄:伊藤久男、村山雪子
-
音楽:コロムビア・オーケストラ
-
配給
-
関東:岡本洋行
-
関西:奥商会
-
公開年月日
-
1934年
-
フォーマット
-
35mm
-
色
-
白黒
-
音声
-
トーキー
-
声優
-
解説:関谷五十二
-
略筋
-
平和な美しい花畑の中にリスの町があった。町はずれに、いつの頃からか可愛い女の子が親切なリスのおばあさんに育てられて住んでいた。皆はこの子がどこから来たのか誰も知らなかったが可愛がっていた。ある日、おばあさんの留守に、近所に住む悪い蛙の大将が遊んでいる女の子を見つけ、さらって逃げる。それを見た隣家のリスは非常警報を鳴らし、全員、棒やクワを持って悪蛙を追いかける。途中、蛙とリスは激しい立ち回りを行うが、リスの大軍にかなわぬと見た悪蛙、池にとび込み子分の応援を頼む。リスの一隊は早速船を作って池の真中へ。しかし水上では蛙軍の方が強く散々な目に会う。一方、この近くへ雁がやって来て、そこにいたアヒルに「私は月の宮の使者だが、この辺で女の子を見なかったか」とたずねる。アヒルはリスのおばあさんが女の子を育てていることを想い出して話す。実は女の子は、月の宮の王女で、お守の兎がうっかり目を放したすきに雲の間から落としたことが判る。事情を聞いた雁は池へ飛び、リス軍に加勢して蛙軍をやっつけ、王女を救う。王女とリスのおばあさんは、皆に見送られて、雁の背に乗り月の宮殿へ向う。宮殿では兎達が王女の無事帰還に大喜び。やさしいおばあさんのために歓迎会が開かれた。
-
解説
-
35mm版の発売は関東方面を岡本洋行が、関西方面を奥商会が行い、16mm版は小西六本店が行った。神戸映画資料館所蔵プリントは、戦前の関屋五十二が解説をするオリジナル版が16mm(8分)で残っているが、メインタイトルなどのほか、後半の1/3が欠落している。内容的には、雁が蛙たちをくちばしでやっつける場面以降がなく、唐突に別タイトルの「終」マークが出て終わる。村田安司の切り紙アニメーション技法に関しては、当時主流になりつつあったセルアニメーションと比較して、大藤信郎は次のように絶賛している。「『月の宮の王女様』は全部切抜きですね。あれ以上の動作といふものは切抜きでは出来ないんです。あれは我々としては驚く程です。」(「漫画映画座談会(続)」『映画教育』1936年12月号、22頁)
-
リストID
-
NAE0246
-
掲載ページ
-
211
-
更新履歴
-
作者・スタッフ、音楽、フォーマット、配給、解説を追加 [令和6年度メディア芸術アーカイブ推進支援事業によるデータベース制作]