-
作品タイトル
-
九尾の狐と飛丸(殺生石)
-
製作
-
日本動画株式会社
-
原作
-
『玉藻の前』より
-
原作者
-
岡本綺堂
-
作者・スタッフ
-
製作:中島源太郎
-
構成:鈴木英夫、増村保造
-
脚本:吉岡道夫
-
作画監督・キャラクター:杉山卓
-
美術監督・色彩設計:影山勇
-
撮影監督:岸本政由
-
録音:吉田庄太郎
-
撮影:柳田久次郎、池田仁男
-
製作主任:千田隆
-
進行主任:加藤米三郎
-
演出助手:藤巴博
-
効果:御法川清一
-
編集:矢倉沢始
-
作画主任:西谷克和、永沢詢
-
進行:上野寿夫、佐々木光雄、長谷美千代、長田千鶴子、大場伊紘
-
動画:木村光雄、福田皖、倉橋孝治、波多正美、彦根範夫、月川秀茂、山岡洋司、関修一、横井千鶴子、村田保之、神寿一、岡野正明、竹内大三、白石基子
-
背景:小関俊之、伊藤雅人、鈴木勝久、山本善之、襟立智子、井出智子、大月宏、伊藤主計
-
トレス:一色タ工、田村政江、江川範子
-
彩色:吉田光子
-
特殊効果:内山久美子
-
検査:中川圭三、武田昭、上山憲二
-
演出:八木晋一 (杉山卓、影山勇、岸本政由三人の共同演出、八木晋一は三人のペンネーム)
-
音楽
-
音楽:池野成
-
巻数
-
7
-
公開年月日
-
1968年10月19日
-
封切
-
大映系
-
完成
-
1967年4月
-
フォーマット
-
35mm
-
色
-
イーストマン・カラー
-
音声
-
トーキー
-
声優
-
[玉藻] 東恵美子、[飛丸] 内山彰夫、[忠長] 小沢忠臣、[頼道] 大塚国夫、[高虎] 溝井哲夫、[泰成] 森塚敏、[佐平治] 成瀬昌彦、[白雲] 弥富光夫、[千草] 丹羽たかね、[鎮西] 平田守、[魔王] 中台祥浩
-
ナレーター:中田浩二
-
尺(長さ)
-
2198m
-
時間
-
1時間20分
-
略筋
-
昔、殺生石は石の下から噴出する硫化水素や亜硫酸ガスのため、付近一帯は植物も育たず、動物も近寄ると死ぬほどだった。これは平安時代に世を乱した中国から渡来した九つの尾を持つ狐が石に化け、毒気で、近寄るものを殺すのだと信じられ恐れられていた。こうして狐の化身といわれ、京の都で権力を誇った美貌の女性、“玉藻の前”の伝説が生まれた。時は平安末期。那須の里に美しい少女、玉藻と、友達の元気な少年、飛丸がいた。十七才の春、玉藻の耳に「お前は国を滅す悪魔の使いだ」という魔王の声が聞えた。魔王の命令でロボットみたいになった玉藻は京へのぼり、 左大臣忠長の館で暮すことになった。玉藻の美しさは大評判となったが、一方、都では大火や日照りなどが続き、人民の生活は苦しく乱世になった。都には、易学の大家、安部泰成がいた。彼は玉藻が魔術にかかっている正体を見抜く。しかし魔力には勝てず雨乞い祈祷競べにも負ける。故郷の飛丸は玉藻を探しに京に来た。玉藻の心の純真さを信じるあまり、なんとか那須に連れ戻そうとする。魔性の身ながら玉藻は今でも飛丸を慕っていた。玉藻は飛丸と故郷に帰るべく、魔王の最後の命令を聞く。それは日本中の仏像をつぶし黄金の巨像を作り、生命を与え、この世を悪の世界にする計画だった。飛丸は不動明王を彫った鉾だけが玉藻を救えることを知り、苦心して入手する。巨像は完成し、玉藻は命の火を点もそうとした時、飛丸の投げた鉾で巨像は崩れ落ち、魔王の計画は失敗。世の中は平和になったが、失敗した玉藻は九つの尾を持った狐の姿に戻され、那須の野の醜い岩と変り果てた。悲嘆にくれている飛丸は、変り果てた玉藻のそばをいつまでも動こうとしなかった。作品自体は地味な内容ながらクライマックスの王藻と飛丸の戦いは迫力があり、動画本来の面白さは充分あった。日本画調の色彩設計も見応えがあり、あまり評価されずに忘れ去られるのは惜しい佳作であった。
-
解説
-
「修禅寺物語」「半七捕物帳」などの作家・岡本綺堂(一八七二〜一九三九)の小説「玉藻の前」を骨子に、栃木県那須高原の殺生石の伝説をからませて長編動画にしたもの。製作者、中島源太郎は中島飛行機の後身、富士重工の監査役兼日本動画株式会社代表取締役という二役。二十六年大映入社。日本の伝説、動画に関心を持ち「殺生石」 を山本富士子主演で劇映画化を提案したこともあったそうだ。三十八年大映退社。日本動画で「殺生石」の動画化を決定。シナリオは動画の場合、構成が重要なので、劇映画畑のベテラン鈴木英夫、増村保造両監督の協力で第七稿まで書き直された。演出には東映動画出身の杉山卓、影山勇及び岩波映画出身の岸本政由を迎え、共同演出となった。当時で製作費五千万円を要したといわれるが、完成後も配給会社がなく、翌年十月十九日やっと大映系で記録映画「日本人ここにあり」と二本立公開されたが、興行成績は低調で、次回作「聊斎志異」も企画倒れとなった。
-
リストID
-
NAE0808
-
掲載ページ
-
290